--- ガラスのサンカヨウはどこ?---
道の傍らそこかしこで
可憐なサンカヨウの花が微風に揺れている。
サンカヨウ畑だねぇ、誰かがつぶやいた。
やったぜ、サンカヨウの群生はホントだったんだ。
6月の会山行は北アルプス蝶ヶ岳。
バン亀さん、みさとさん(バン亀さん奥様)、がんもさん、
まるめの、4人で三股から山頂を目指した。
まるめのは夏も冬も蝶に登っているが、
上高地側からばかりで三股からは初めて。
このルートの上部にサンカヨウの群落があるらしい。
2日前まで全国的に雨模様だったから、
濡れて透きとおった花に逢えるかもしれない。
期待に胸が膨らんだ。
やれやれ、三股ルートはとっても急登だ。
標高2,100mから主稜線まで、登高線の間隔がやたら狭い。
しかし実際に登ってみたら、
最大傾斜を迂回し九十九折れにつけられた道と、
数カ所設けられた休憩ベンチのお陰で、
思ったほど辛い登りじゃなかった。(やせ我慢だ)
歩きながらのおしゃべりもひと役かったのは間違いない。
黙々と登るんじゃ修行になってしまう。
沢を対岸に渡ると樹林の中の爽やかな道が続いた。
標高1,540mで有名(らしい)なゴジラの木とご対面。
ホンマ、ゴジラやん。
一同カメラ小僧に早変わり。
撫でたりさすったり、石ころで欠けた牙を補強したり。
人目もはばからずミーハーに。
がんもさんがイチヨウランを見つけ喜々としている。
「銀杏らん」かと思ったら、
葉っぱが1枚なので「いち葉らん」。
イチヨウランなのだそうだ。
まるめの以外は3人とも花に詳しい。
予習してきたバン亀さんはタカネイチヨウランを第一発見。
イチヨウランの花は薄いクリーム色だが、
タカネイチヨウランのそれは真っ白だ。
花の形はおんなじ。
タカネイチヨウランは標高が高くなるにつれて
イチヨウランと入れ替わりに現れた。
標高1,916mの小さピークを越すと暫く平坦な登りが続き、
群生するオサバグサや開いたばかりのキヌガサソウが
目を楽しませてくれた。
梅雨の蝶ヶ岳は色とりどりの花達がお出迎え、紛れもなく花の山だった。
オサバグサ
稜線が近づくとお待ちかねのサンカヨウロードが始まった。
どの株も瑞々しい葉と開花したての白い花をつけていた。
花達に癒され会話も弾み足元は軽やか。
豊富に残る雪田の縁を登りハイ松帯を抜けると
穂高の大パノラマが目の前に広がった。
天気は上々、風爽やか。
寝転がってずっと山を眺めていたい気分。
残雪を抱く穂高、天を貫く槍ヶ岳。重厚な常念。
これにまさる肴なし。
ザックから冷たいビール(ノンアルですよ)登場。
みんなの喉を鳴らした。
お疲れさまでした。
返信削除コメントありがとうございました。山頂でのんびりしたので10時間行動になりました。陽が長いっていいですね。
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